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2008年9月初版発行。

流麗なイラストが最早芸術の域に達している世徒ゆうき先生の単行本第3弾。

寝取られ該当作は「僕は勉強ができない」。

二話構成になっており、一話の出来事の裏で、二話の思惑が動いているという面白い設定。

正にカセットテープのA面とB面。


──────── ストーリー ────────
第1話:A面

主人公・吉沢は勉強ができない。

今日も授業で先生にあてられ、答えられずに皆の笑い者になっている。

その様を隅の席からニヤニヤ眺めている少女・亜松。

亜松は時折吉沢を誘惑しては、からかっていた。

日々フラストレーションを溜める吉沢。

「死のう」

皆の笑いものになっている現状に耐えられず、屋上に向かう。

壁から身を乗り出しいざ飛び降りようというとき、

「こら吉沢っ。なにやってんの!」

止めたのは、先に屋上に居た亜松であった。

結局死にきれず、さらにその場で誘惑され下半身が反応してしまう。

「こんな時でも勃つんだねぇ。ははは、おっかしー」
「じゃあ、あたし彼氏と待ち合わせしてるから。明日のニュースが楽しみね♡」

そう言い捨て亜松は屋上を後にしてしまう。

放心した後、トボトボと帰路につく吉沢。
階段を下りた先、物陰で彼氏にフェラチオをする亜松の姿があった。
男の顔は隠れて見えない。
男のモノを加えながら視線で誘惑する亜松。

(なんだよ。なんなんだよ。あんなこれ見よがしに。)
(飛び降りできずに下りてくることはお見通しか…)
(もう最低だよ…)

「もう最低だよ なんて思ってたりして」

急に声をかけられ振り返ると、背後に居たのはまたも亜松。

「君ねぇ。もうちょっとシャンとしなさいよ。あたしがストレス溜まるわよ」

そう言い捨てまたも誘惑をはじめる。

「ズボン脱いで。パンツも。どうせずっと勃ちっぱなしなんでしょ。ほら、口ン中、入れていいわよ」
「いつも頭の中でやってる事でしょ」
「あたしの舌柔らかいのよ」

ついに誘惑に負け、我慢できずに下半身を出してしまう。
亜松のフェラテクで一瞬にして果ててしまった。

口をゆすぎながら、飛び降りの理由を尋ねる亜松。
吉沢は「勉強がわからないから」と答えた。

「勉強の”やり方”がわかんないんでしょ。ちょっと教えたげる」

こうして亜松に勉強を見てもらうことになった吉沢。

(僕は勉強ができない。)
(でも初めて知った。答えがわかると当てられたくてしょうがないってこと。)

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第2話:B面

亜松視点での進行。
場面はA面ラストより少し戻り、物陰で彼氏にフェラチオをするシーンから。

彼氏の正体は冒頭の授業を担当していた教師。

「先生、吉沢が覗いてた」

亜松の言葉に驚き、あたりを見渡す教師。
亜松は先生の顔は見られていないと告げ、教師は安堵する。

そして、

「なぁ亜松。あいつに勉強を教えてやってくれないか?」

その提案を受け入れる亜松。そしてA面の展開につながる。

場面変わり、放課後の教室で勉強をしている亜松と吉沢。

「亜松さあ。なんで急に勉強なんか教えてくれるの?」

ふと尋ねる吉沢に、またも誘惑を始める亜松。

「ん?別の事教えてほしかった?ねぇ…また勃ってるでしょ」
「あんなに大量にあたしの口の中に射精したくせに」

そして、流れで本番をはじめてしまう。

生挿入に我慢できず射精しそうになる吉沢に、中出しはダメだと忠告する。

そして顔射され、お掃除フェラをしている最中ふと視線を外にやると、教室の窓から目を剥いて行為を見つめる彼氏(教師)の姿があった。

「あちゃー」

バツの悪そうな顔をする亜松をしり目に、走り去ってしまう教師。

(なんだよ。なんなんだよ。あんなこれ見よがしに。)

(なにも本当に抜いてやる事ねぇじゃねぇか)

(もう最低だよ)

A面の逆展開となり物語は幕を下ろす。


ストレッタとは、

ある声部の主題が完結する前に他声部が応答をもって入り、たたみこむように重なっていく部分およびその手法

という意味の音楽用語(らしい)。


タイトル通りA面に重なるようにB面が展開されていく非常に面白い作りになっている。
またA面とB面で寝取られる側と間男側がチェンジするのが素晴らしい。

…ただ、寝取られモノとしては弱いかな。

──────── 総    評 ────────

得点:40点 ランク:D (21~40)

関係性:★
☆☆☆☆☆☆☆☆ クラスメイト。

身堕度:★★
☆☆☆☆☆☆ 常にヒロイン有位。

心堕度:
☆☆☆☆☆☆☆☆ 逆に男を振り回しているヒロイン。

別離度:
☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 別れはなく、どこかコミカル。

寝取度:
★★★☆☆☆☆☆☆ 珍しい作品。漫画としての完成度が高い。

とにかくフェラ描写がすごすぎる。